10月7日開講 北大道新アカデミー後期講座
文系・理系コース 第3回開催
今年度後期の北大道新アカデミーが開講しました。同アカデミーは、学外の社会人を主な対象としたリカレント教育プログラムで、文系コースと理系コースに分かれ、それぞれ8回の講義で構成されています。
実施記事は北大のウェブサイト「リサーチタイムズ」にも掲載しています。
【2023年度後期文系コース】
・第3回「国際法とは何か」
・法学研究科 教授 児矢野マリ先生
後期の文系コース第3回は、国際法を専門に研究する児矢野さんが務めました。講義では、国際法と国内法の異なる点や、国連憲章の概要、個々の条約などについて、ニュースに上る話題を国際法の観点から切り取り、わかりやすく紐ときました。特に「国際海洋法」の事例を用いての条約の話題や、歴史的な経緯に基づき作られた慣習国際法の話しなど、受講生の関心を惹く話題を散りばめながら、90分間の講義が行われました。 受講者からは「国際法についてよく知りませんでしたが、本日の講義を受け、身近なものとなり、今後、関心を持ち勉強していこうと思います」、「エネルギッシュでパワフルな講義に感謝します」など、児矢野さんの講義に魅了された感想が、多数寄せられました。
【2023年度後期理系コース】
・第3回「ヒグマとはどんな動物か:正しく知ることからはじめよう」
・獣医学研究院 准教授 下鶴倫人先生
後期理系コースの第3回目は、野生動物学が専門の下鶴さんが行いました。講義では、熊の1年間の生活を中心に、季節ごとに変化する食性と糞について画像とクイズを交えて解説しました。また、冬眠中の出産と受精卵の発育が止まる着床遅延について研究方法の紹介を交えながら解説しました。特に近年住宅街に出没するようになったヒグマとの付き合い方については、ヒグマの誘因物となる生ごみのもたらす問題点や啓発活動の話しがありました。 受講生からは「ヒグマの生態や人との関わりについて学ぶことができ、北海道に住む私たちと熊との共存について改めて考えるきっかけをいただきました。ありがとうございました」、「春から初夏にかけて熊にとって厳しい季節だということを知ることができ、非常に面白かったです」といった感想がありました。