活動報告

9月16日開講 北大道新アカデミー後期講座
文系・理系コース 第2回開催

今年度後期の北大道新アカデミーが開講しました。同アカデミーは、学外の社会人を主な対象としたリカレント教育プログラムで、文系コースと理系コースに分かれ、それぞれ8回の講義で構成されています。
実施記事は北大のウェブサイト「リサーチタイムズ」にも掲載しています。

2023年度後期文系コース】
・第2回「グローバリゼーションと法秩序」
・法学研究科 教授/法学研究科長 尾﨑一郎先生

後期の文系コース第2回は、法社会学を専門にする法学研究科長の尾﨑さんが、全体テーマのグローバリゼーションを展望する講義を行いました。国境を越えた人・財・情報の移動と「国境」を定めその内側を法によって制御する近代主権国家のギャップが、今日的なグローバリゼーションの問題を顕在化していることが紹介されました。また、グローバル化が進む中で、トランスナショナル法や、多様なアクターの中から生まれる自生的秩序などの、新しい法秩序のあり方が生まれつつあることが示されました。受講者からは「(グローバル化の)導入・総論と、とても勉強になりました。次回からも楽しみになりました」、「流動化する社会/世界/経済の様子が少し理解できました」等のコメントが寄せられました。

【2023年度後期理系コース】
・第2回「ヒトと動物の共通感染症の発生要因・感染経路とOne Health」
・獣医学研究院 教授/国際感染症学院学院長 堀内基広先生

理系コース第2回の講師は、北海道大学大学院感染症学院の学院長を務める堀内さんが務めます。講義では、One Healthの理念や歴史の解説が行われました。その上で、ウシ海綿状脳症(BSE)などを事例に、動物由来の感染症を予防するためには、獣医だけではなく農畜産の専門家や公衆衛生関係者を含めた、感染症の探索、早期発見、制御、そして環境保全などの、学際的・部門横断的なOne Healthのアプローチが重要との説明がありました。受講生からは「名前しか知らないような感染症のお話もたくさん伺うことができ、身近に起こるかもしれない感染症についてもっと知りたくなりました」、「One Healthという考え方を改めて学び、ヒトと動物の医学には境界線はなく、地球を一つの健康と捉える考え方に感銘をうけました」等の感想が寄せられました。

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