大人の学びで「新技術立国」へ【リカレントニュースダイジェスト vol.8】

第7期科学技術・イノベーション基本計画が2026年3月27日に閣議決定されました。本計画は2026年度から2030年度までの5年間を対象とし、科学技術・イノベーション政策を国家戦略の中核に据えることで「新技術立国」の実現をめざしています。この中では社会人に対する教育も言及されており、「社会人学生(博士)」「リ・スキリング」「リカレント」の側面から、以下の施策が盛り込まれています。
社会人博士学生への支援
博士人材を「多様な場で活躍することができる」高度人材と定義し、優秀な博士後期課程学生の確保に向けて、「社会人学生も含めた多様な学生のそれぞれに適した支援となるよう、制度の改善・見直しを行う」(p.24)として、経済的支援やキャリアパス支援を盛り込んでいます。
成長分野のためのリ・スキリング
産業構造の変化に対応するための教育が大学の機能として強調されており、「大学等におけるリ・スキリングについては産業界や地域のニーズ等を踏まえた上で、質の高いプログラムの構築や持続的な体制の形成・発展に取り組む」(p.25)方針が示されています。特に、「AIに関する教育プログラムの構築支援や、リ・スキリング、AIリテラシーの向上等の取組を推進し、AI関連人材の裾野を拡大する」(p.28)とあるように、AI分野を重視していることが伺えます。
地域の課題解決を担うリカレント
18歳人口の急減や地方の労働力不足という現状に対し、大学の再編・統合とあわせて「地域の社会や産業の実情に応じた社会人を含めた学びを可能とする施策の展開等の取組を総合的に推進」(p.33)することが図られています。また、地域におけるイノベーションの推進の議論の中で、「リカレント教育に力を入れる分野等を有する大学においては、産業界や地域のニーズ等を踏まえた上で、持続的な体制の形成・発展に取り組む」(p.57)と記されており、大学とそこから輩出された人材が地域連携のハブとなることが期待されています。
このように、本計画では社会人に対する教育を、「新技術立国」の実現や地域の持続可能性を支えるための国家戦略の要素として位置付けています。リカレント教育ユニットでは、この方針に呼応しつつ、社会の役割と個人の学びを両立させて、日本と一人一人の可能性を開拓するプログラムを企画・実施してまいります。