活動報告

実施報告:ささプロ開講特別ワークショップを開催しました

2025年10月19日(日)13:00〜16:20、北海道大学札幌キャンパス クラーク会館3階大集会室にて、ささプロの開講特別ワークショップ「レゴ®シリアスプレイ®メソッドと教材を活用したオープニングワークショップ〜学びの目標をつくる〜」を開催しました。ささプロ第1期生の18名が参加しました。

ささプロの開講特別ワークショップの特徴は、レゴ®シリアスプレイ®(以下、LSP)のメソッドと教材を活用している点です。ファシリテーターは、LSPの専門のトレーニングを受けた、川本思心(北海道大学大学院理学研究院 准教授/リカレント教育推進部部長)、松山元樹さん・村上彩さん(共に北海道LSPファシリテーターズ)の3名が務めました。川本は、今回のワークショップ全体を設計しました。

ワークショップを進行する川本思心リカレント教育推進部部長〈写真:usagiMark photo〉

ワークショップの開始に先立ち、種村剛 リカレント教育推進部特任教授が「大人の学び直し」の観点から、ガイダンスを行いました。

ガイダンスを行う種村剛 特任教授〈写真:usagiMark photo〉

参加した、ささプロの受講生18名は3つのグループに分かれ、それぞれのグループに1名のファシリテーターがつきました。

ワークは6つのパートに分かれ、段階的に進んでいきます。
まずは、レゴ®に触り、パーツをつなぐことに慣れます。次に、お手本にもとづいてレゴ®を組み立てました。自分が創作したレゴ®作品を使って、相互に自己紹介を行いました。

お手本に合わせて作品を作るワーク〈写真:usagiMark photo〉

自己紹介の後は、本格的なワークに入ります。まず、それぞれが「こんな共生はちょっと違う」をテーマに、作品作りを行いました。一見、共生しているようだけど、まだ取り残されている人がいるのではないか。共生を「させられている」状況は違うのではないか。作品を通して、普段なかなか言葉にならないことが、グループで共有されていることが印象的でした。

それぞれが作った「こんな共生はちょっと違う」〈写真:usagiMark photo〉

次のテーマは「私にとって最高に心地よい共生」です。このテーマのポイントは「私にとって」、まずは自分自身が大事にしている価値を前提にして、ありたい共生社会の姿を考えます。心理的にも身体的にも安全でいられること、必要に応じた援助や、ほどよい距離の関係性などが作品として示されました。

「私にとって最高に心地よい共生」作品を前に内容をグループで共有します〈写真:usagiMark photo〉

次のテーマは「私たちにとって最高に心地よい共生」です。各自の作った作品の大事なところを明らかにして、グループで共有して1つの作品にします。グループで話し合いながら創作することで、各人が大事にしていることがらの違いや、それらを1つの作品に両立させて表現することの難しさがみえてきます。最初は遠慮がちだった受講者も「ここは自分の思っていることと違う」や「むしろこうした方がよいのではないか」と意見を出し合い、創作に臨みました。グループの作品を他のグループに紹介すると、自分たちの作品との違いが見え、感嘆の声が上がりました。

グループ全体で創作を行う、みな思わず立ち上がってしまう〈写真:usagiMark photo〉
作品にタイトルとキャプションをつける〈写真:usagiMark photo〉

最後のワークは「今と違うささプロ修了時の私」です。「私たちにとって最高に心地よい共生」をレゴ®で表現するワークは「仮想の共生社会を異なる価値観を持つ人びとと共に創り上げる」ことに他なりません。レゴ®シリアスプレイ®メソッドと教材を活用したワークショップでの体験を踏まえて、改めて、これから行なっていく、ささプロでの学びで、何を得たいのかを、改めてレゴ®の作品作りを通して言語化しました。

「今と違うささプロ修了時の私」をつくる。目標を作品を通じて表現する〈写真:usagiMark photo〉

ささプロは来年1月に、2日間で演劇を創作する演劇創作集中演習を実施して閉講します。3ヶ月共に学ぶ仲間や講師とのつながりもできた開講特別ワークショップでした。

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